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 北海道 連続登山紀行 7/26--8/15 (21日間)  Part 1.日高幌尻岳〜七ッ沼カール〜戸蔦別岳〜ピパイロ岳,野付崎

 ヒグマが多数生息する北海道の深山、日高山脈の最高峰、日高幌尻岳に部員3名で挑戦しました。  さらに大学のサークル部員約10名と旭川市で合流し、勇駒別から大雪山の北海道最高峰・旭岳、トムラウシを経て十勝岳に至る北海道の中央部を縦走しました。  おまけに北の離島の利尻岳にも足を伸ばしました。
 青文字の文章は、大学のサークル機関紙より、氏名を頭文字をイニシャルにする等、一部改変して引用。

- 日高幌尻岳 -

 幌尻岳(ぽろしりだけ)は北海道、日高山脈の主峰。標高2,052.8m。  アイヌ語でポロシリは「大きな山」の意である。  日高山脈は、北海道の中央南部にある山脈で、狩勝峠側の佐幌岳から襟裳岬までを南北に貫いている。
 長さは、南北およそ150 km。ほぼ全域が日高山脈襟裳国定公園に指定されている。  地形が険しく、氷河地形である圏谷(カール)が見られる日本では数少ない場所である。


7月26日(月) 雨・曇、のち晴
 日高山脈に行くのは3人。上野駅に早めに行って集合し、特急の自由席の順番待ちをする。

 上野駅ではMさんが唯一人で見送りに来てくれたので、かなり華やかでした。さて、F、K、Sの三人は特急に乗り、花巻に到着。  ここでKの優しい姉さんが愛情弁当をさし入れしてくれた。
 青森駅で合流したKに、残ったおにぎりを一つだけあげたら喜んでいたようだ。  青函連絡船の中では若い女の四人連れと隣り合わせになった。


 家 11:10…11:14 駅 11:19-(各停)-11:52 上野 13:33-(JNR/特急 はつかり9号 29M)-22:35 青森

7月27日(火) 曇
 深夜に青函連絡船に乗り継ぎ、さらに札幌行きの特急を乗り継いで苫小牧へ。そこから日高本線の各駅停車で登山口の静内へ。駅前で客待ちしている タクシーに乗り、林道最奥の水力発電所の前で降りる。そこから歩いて営林署の小屋に行き、小屋の中に泊まる。

 連絡船が函舘に着くと、我々は列車の席を確保するため、ホ−ムに向かって全力疾走した。途中で50人ほど追い越して、先頭集団と共に車内になだれ込んだ。 乗り込んだ列車は「特急北斗一号」。 なるほど北海道っぽい名をしているわい。
 苫小牧で、終着駅の札幌まで乗って知床へ向かう1人と別れて下車し、ローカル線に乗り換えた。

1.林道
 我々3人は皆無言で林道を行く。 歩いた距離を推測する基準は、時計の針のみである。 各自のザックについている“熊よけ”の鈴がチリンチリンと鳴る。
 「どのくらい来たであろうか?」 希望にかられてちょっと多めに考えてみる。
 「時速5?とすると・・・。いや、そう甘くはない! 時速4?とすると・・・」 などと考えてみたりして、ちょっとでも心をまぎらわせる林道歩き18?。
 ザックの重さが肩にくいこむと、ちょっとザックを上にずり上げたり、左右に動かしてみたり。 また歩いた距離のことを考える。
 「上高地から横尾が11?だから、それから考えて・・・」
 「いや、上高地から涸沢の17?の方が参考になるかな。」
 結局はいつも最後には時計の針に目が行き、ひたすら歩くのである。 そして規則的な足音にリズムを乗せ、また再び鈴の音色に耳を傾ける。
 このなんとも面白味のないアプロ−チ、林道歩きが日高山脈につきものの前衛であろう。


 青森 00:10〜(JNR/青函連絡船 11便 船中泊)〜04:00 函館 04:45-(JNR/特急 北斗1号)-08:01 苫小牧 08:55-(JNR/各停 835D)-10:47 静内 11:35-(Taxi)-13:05 発電所 13:40… (徒歩 110分)…15:30(休憩)15:45…(徒歩 90分)…17:15 奥新冠ダム 17:35…(徒歩 30分)…18:05 営林署収穫調査小屋、就寝 21:00
本日の歩行時間計 3時間50分

7月28日(水) 晴一時曇
 今日から本格的な登山を開始。沢沿いに遡上して進む。途中でガイドブック記載のルートを見失い、三人で手分けしてルートを探すが見当たらず。 強引に草藪を漕いでいると、突然に登山道に出る。それからは順調に登頂を果たし、稜線を越えた向こうに下り、ヒグマが多数生息しているという 七ッ沼カールにテントを張り、幕営する。我々3名以外は誰もいない。夕食を作り、寝るまで随時、爆竹を鳴らしたり大声をあげて警戒する。

 2.七ッ沼カ−ル
 2日目の幕場、七ッ沼カ−ルは、その名のごとく七ッの沼があるカ−ルだとすると、すばらしい幕営地のような気がする。
 しかしこの日のポロシリ岳への上げはそう甘いものではなく、つまりポロシリ岳ピ−クにおいてもう疲れが目立っていた。  そんな訳で、七ッ沼カ−ルへの下り道を一度取り違えて登り返すはめになり、薄いガスの中で無言のため息をつきコ−スをとり直す。
 そうこうしながら着いた霧の七ッ沼カ−ル、それはまさしく別天地、豊富な高山植物の花に囲まれた砂の幕営地、雪渓からくる冷たい水、  幻想的景観を漂わせる七ッの沼と霧。そして極めつけは、人がいないことである。
 七ッ沼カ−ルの朝はとりわけすばらしい。  上空の雲はピンク色に輝き、それら全てが沼の水鏡に映る。  日の出と共にカ−ルの側壁は赤く染まる。 風はない。  流れ水のチョロチョロという音だけが聞こえる。
 やがて陽が差し込むと、2〜3日昼寝でもしていたいという気にさえなる。  七ッ沼カ−ルとはそんな所です。


 起床06:00、営林署小屋 07:35…(徒歩 80分)…08:55 標高1,000m二俣 09:15…(徒歩 55分)…10:10 三段の滝 10:30…(徒歩 105分)…12:15 登山道出合 13:40…(徒歩 65分)…14:45(休)14:55…(徒歩 25分)…15:20 日高幌尻山 16:35…(徒歩 65分)…17:40 七ツ沼カ-ル△、就寝 21:30
本日の歩行時間計 6時間35分

-七ッ沼カール-

7月29日(木) 晴のち曇
 この日はピパイロ岳という眺めの良い峰まで往復する。しかし午前中から曇りだし、それから終日ずっと霧の中だったので、展望は全くなかった。 さらに高低差の少ない楽なルートのつもりが、結構細かい登り下りがあって、荷物の少ないハイキングレベルだったにもかかわらず、結構疲れた。

 3.ピパイロ岳ピストン
 七ッ沼カ−ルをあとに、トッタベツ岳へ登り、ここにザックを置いてピパイロ岳をピストンするというこの日、トッタベツ岳へ1ピッチで着くと、 すぐそこに目的のピパイロ岳が見え楽観していた。
 水1L、ビスケット1食分と乾しブドウ、という手軽な装備でルンルン気分で出発。  北トッタベツ岳を越えた辺りでガスがかかるが、もうすぐだと思いつつ歩く。
 するとすぐにピパイロ岳の岩峰に着いた。  と思ったのも束の間、これはこのピストンのちょうどまん中にある一九四〇峰という無名峰であった。
 「え−まだ歩くの?もうここでいいよ」という顔がお互いに見つめあい、苦笑いする。  再びガスの中を90分歩き、ピパイロに着いたが、ガスで展望なし。
 水もなくなり、ビスケもなくなった。  あるのは帰りの行程だけであった。
 各自が思うことは「こんな所まで来ることなかった、来なければ良かった、でも装備のあるトッタベツ岳まで帰らねばならない、ああ、なんと無意味な山だろうか! 一生忘れないぞ、ピパイロという名を。」
 林道歩きの時は時計ばかり見ていたが、今度は違う。  霧の中のハイマツを見つめて往路の時の記憶を蘇らせて、自分の位置を考える。
 「ああ、あの岩峰はたしか、来るときにはもうかなり疲れていたときに見たやつだ、ということはまだまだか」そんなこと考えていると、
 「待てよ、その前に雪渓をトラバ−スするはずだ、ということは、あの雪渓より遠いってことか。」とがっかりしつつ、
 「いや、雪渓はもう知らぬうちに過ぎてしまったんだ。」などと都合よく解釈しても自分を騙すことはできず、ひたすら歩くしかなかった。
 「七ッ沼カ−ルはいい所だったぜ。」そう思いつつ疲れは高まり、ひたすらピパイロから遠ざかることに執着するしかない。
 これが、この日高山行のメインイベント、ピパイロピストンです。


 起床 04:00、七ツ沼カ-ル 05:15…(徒歩 45分)…06:00 稜線 06:10…(徒歩 45分)…06:55 戸蔦別岳 08:55…(徒歩 50分)…09:45 北戸蔦別岳 10:00 …(徒歩 90分)…11:30 1,940m峰 11:45…(徒歩 75分)…13:00 ピパイロ岳 13:35…(徒歩 70分)…14:45 1,940m峰 14:55 …(徒歩 70分)…16:05(休)16:20…(徒歩 35分)…16:55 北戸蔦別岳 17:15…(徒歩 55分)…18:10 戸蔦別岳 18:25…(徒歩 25分)…18:50 七ツ沼△、就寝 23:05
本日の歩行時間計 9時間20分

7月30日(金) 朝一時雨、のち曇
 今日は下山日。一旦稜線に上がってから林道を目指して一気に下り、下りてからは長い林道をひたすら歩く。  人里に出る前の橋のたもとにテントを張って泊まる。

 4.そして再び林道
 雨でぬれた草の中をひたすら下り、特に魅力の無い沢を歩き、午後やっと林道へ飛び出してホッとした。
 待ちうけるのは林道歩きだけである。  とはいっても20?。  地図を見ると橋を10ヶ渡った時点で全林道行程の5割であった。  空はだんだん暗くなっていき、士気も低下する。
 そんなとき登山者を乗せたマイカ−が一台。  「林道を車で走っちゃあ日高の良さはわからねえぜ」と声に出して言うかげにはうらやましさ、妬みがもろに見えていて面白い。  かろうじてヘッドランプ無しで済むくらいの時、キャンプした。


 起床 07:00、七ツ沼カ-ル 08:50…(徒歩 45分)…09:35 戸蔦別岳 09:40…(徒歩 60分)…10:40 北戸蔦別岳 10:55…(徒歩 85分)…12:20 二股川出合 12:50…(徒歩 15分)…13:05(休)13:10…(徒歩 30分)…13:40 二岐沢本流出合 14:20…(徒歩 70分)…15:30 千呂露川出合 16:20…(徒歩 95分)…17:55 チロロ橋 18:20…(徒歩 40分)…19:00 吊橋△、就寝 21:50
本日の歩行時間計 7時間20分

7月31日(土) 晴のち曇
 5.日高山行のファイナルアプロ−チ
 天気は快晴。 気分良好。 全てが乾いたころ出発。 林道はアスファルトになり、点々と散在する家の間をぬって行く。 材木を積んだトラックが走る。
 そんな中を日高山行のファイナルアプロ−チはまだまだ続く。 しかし気分は良好。  皆今までのように無口ではなく、笑いがときたま聞こえるようになり、今思えば、ピパイロピストンも笑い話となるのであった。  鈴の音も耳に入らなかった。おわり


 国道沿いのバス停まで歩く。バス停そばのスーパーでスイカを買って食べる。バスを乗り換え帯広に出る。公衆浴場で久しぶりに風呂に入る。 一人は別れて別行動をするので、二人で鉄道に乗って釧路に行き、駅の待合室で寝る。

 起床 06:10、吊橋△08:40…(徒歩 70分)…09:50 チモト橋 10:30…(徒歩 30分)…11:00 千栄橋 11:38-(バス)-11:50 日高町 14:35-(十勝バス)-17:00 帯広(17:10…17:50 帯広湯 18:30…18:40 令来 19:20…19:50) 20:04-(JNR/各停)-23:21 釧路駅・泊
本日の歩行時間計 1時間40分

8月 1日(日) 曇
 釧路からさらに鉄道を乗り継いで野付半島を目指す。最寄駅から海岸線をひたすら歩く。岬の突端の灯台の脇にテントを張って泊まる。

 起床 05:40、釧路 06:29-(JNR/各停)-09:43 根室標津 11:10…11:15 北方資料館 12:50…14:05 ボンノウシ 14:30…15:20 別海町境界 15:50…17:25 車止 17:50…18:30 野付崎灯台△、就寝 21:35

8月 2日(月) 曇
 半島のそばの乗船場から観光用の船に乗って、さらにバスと鉄道を乗り継いで、次の山登りの目的地、旭川方面に向かう。旭川の手前の無人駅で降りて 駅の待合室で寝る。

 起床 06:30、野付崎灯台△08:20…08:50 トドワラ入口 09:00…09:25 船乗場 11:00〜(野付観光汽船/船)〜11:50 尾代沼 12:05-(阿寒バス)-12:25 根室標津 12:32-(JNR/各停 4323D-急行しれとこ4号 613D)-15:23 釧路 17:15-(JNR/?)-20:01 新得 20:07-(JNR/各停?)-21:51 富良野 21:54-(JNR/各停 640D)-23:13 神楽丘駅・泊

7/26--8/15 ( 21日間-Part.2) 北海道 (大雪山〜トムラウシ〜十勝岳) に続く
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