15) C3 大きな虫歯の治療(2)感染根管 (細菌に感染した歯の根の治療) |
できた虫歯を放置しておくと、虫歯の侵食はどんどん進行し、やがて歯髄(歯の中の神経と血管)に達して、歯髄は死んでしまいます。
死んだ歯髄では細菌が繁殖し、炎症が生じ、ついには神経と血管が腐って、それでできた膿が歯の根の外の骨の中にまであふれて溜まります。
また、一度、歯髄の治療が済んでいても、根管の中に詰めた薬の効果がなくなったり、取りきれずに残っていた細菌が増えたりすると、再び炎症が生じ、
膿が溜まってしまうことがあります。 |
感染根管治療(歯の神経や以前に詰めた薬を取る治療)の手順 |
1)レントゲン写真で根の奥の状態を確認します。
歯の根の奥は直接見えないので、レントゲン写真(X線写真)で、歯の根の中やその奥の部分の状態を確認します。
膿が歯の根の先端から骨の中に広がっていれば、黒い影として確認できます。 |
2)虫歯の部分や、被せた詰め物を取り除きます。
虫歯の部分や、以前の治療で被せた金属冠・土台、プラスチックの詰め物などを治療器具で取り除いていきます。
そして歯の根が直接見えるようにします。(前準備としての虫歯の処置) |
3)歯髄や以前に詰めた薬を取り除きます。
歯の根管の中の、腐った歯髄、または以前の歯髄の治療のときに詰めた薬を、細い治療道具(リーマー、といいます)を使って、丁寧に除去します。 |
4)根管に薬を詰めます。
歯の根の先端の外(骨の中)の膿を、根管を通じて、外に出します。
そして十分に消毒して、炎症や膿を抑えます。 |
5)根管貼薬
管の中を繰り返し洗浄し、液体/ゼリー状の消毒・殺菌の薬を入れます。
状態がよくなければ、症状がなくなるまで薬を根管に貼る治療を繰り返し、回数が多くなることもあります。 |
6)根管に薬を詰めます。
歯の根の先の骨の中の炎症や膿が消失したのを確認してから、根管の中を十分に消毒した後、
根の先端まで隙間が空かないようにしっかりと、天然ゴム製の薬を詰めます。(根管充填) |