16) C3 大きな虫歯の治療後の処置(冠)
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歯の根(神経)の治療の後は、歯の頭の本来の部分(歯質)が少なくなっていることが多いです。
そこで歯質が少ない場合には、メタルコア(金属の土台)で歯を補強します。それから、冠(クラウン)を被せます。
大きな虫歯の跡の修復の手順
→ 歯科技工所でのクラウンの製作過程
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1. 窩洞の清掃と歯型採取
根の治療を終えたら、穴の中を消毒し、歯科用材料で歯型を採り、一時的に歯科用粘土やプラスチック製品で仮封します。
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2. 土台の作成
採った歯型に合わせて金属の土台(メタルコア)を作成します (歯科技工所にて)。
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3. 土台の接着
土台を接着剤で歯の根に接着します。
前準備として仮封材を取り除き、窩洞の清掃、防湿(唾液などが入らないようにすること)を行います。
つける前に窩洞と土台の適合を確認します。
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4. 支台歯の歯型採取
浮き上がらないよう3〜5分くらい患者さんに咬んでいてもらいます。
硬化したら余剰な接着剤を除去します。完全に硬化したら、土台を切削器具で整え、歯型を採ります。 |
5. 冠(クラウン)の作成
採った歯型に合わせて冠を作成します (歯科技工所にて)。作成された冠を前もって消毒しておきます。 |
6. 冠(クラウン)の接着
冠を歯科用の接着剤で歯の根に接着します。つける前に支台と冠の適合を確認します。
浮き上がりを防止する為3〜5分くらい患者さんに咬んでいてもらいます。 |
7. 余分な接着剤の除去
ある程度、硬化した余剰な接着剤を歯科用器具で除去します。 |
8. 咬み合わせの調整
接着剤が完全に硬化したら、咬み合わせの調整を行い、調整した面を研磨して、完成です。 |
※ 上記のイラストはクラレメディカル株式会社のホームページ http://www.kuraray-dental.com/index.html より引用。
当院は上記の診療において、クラレメディカル株式会社の商品(接着剤:パナビアF2.0)等を使用しています。 |
上記の治療の保険点数と料金計算
金属芯と冠の点数は、プラスチックを表面に被せる前歯(犬歯を含む)と、全て金属だけの小臼歯、大臼歯で異なります。
回数 | 処置 | 解説 | 点数(点) | 金額(円) |
1日目 | 再診 | 症状を確認します。 | 42 | |
| 歯型採取 | 歯の穴に入れる芯(コア)の歯型を採ります。 | 20 | |
| | 計 | 62 | 190 |
2日目 | 再診 | 症状を確認します。 | 42 | |
| コア装着 | 前回の歯型で作った金属芯を入れます。 | 225 ( 181 ) | |
| 仮歯装着 | 仮歯を土台に合わせて作って付けます。 | 30 + 4 | |
| | 計 | 301 | 900 |
3日目 | 再診 | 仮歯を外します。 | 42 | |
| 歯冠形成 | 冠のための土台の形を整えます。 | 160 ( 630 ) | |
| 連合印象 | 土台の歯型を採ります。 | 60 | |
| 咬合採得 | 咬み合わせを見ます。仮歯を再度付けます。 | 14 | |
| | 計 | 276 | 830 |
4日目 | 再診 | 仮歯を外します。 | 42 | |
| 金属冠 | 冠を装着します。 | 754 ( 486 / 666 / 1,450) | |
| 装着 | 歯科用の接着剤を使います。 | 45 + 14 | |
| 補綴物管理 | 2年間の保証をします。 | 100 | |
| | 計 | 955 | 2,870 |
| | 合計 | 1,594 | 4,780 |
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