16) C4 崩壊した歯の治療(抜歯) |
抜歯は治療の選択肢の順番では最後に来る処置です。しかし、残すことが難しい歯や、無理に歯を残すことにより、別のより深刻な問題が発生する場合は抜歯を行います。 |
抜歯の手順
抜歯は虫歯が進行して崩壊して残せない歯の他、生まれつき過剰な歯、本来の場所とは異なる所に生えた歯、転倒などで折れた歯、歯周病が進んで炎症が拡大し隣接する歯に有害な影響を及ぼす歯、矯正治療で必要に応じて間引く歯、なども対象になります。
そこで、ここではC4による抜歯以外のパターンも含めて抜歯の方法を記します。 |
1)麻酔と把持
最初に局所的に十分な麻酔をします。それから歯の頭が十分に残っている場合は、抜歯用器具で頭をつかみ、左右にゆっくり揺さぶります。 |
2)抜歯
歯を揺さぶって、脱臼した感触を感じたら、ゆっくりと引き抜きます。
1本の歯で根が2〜3本あることもあり、根が曲がっていたり、複数の根が平行でない場合は折れる事があります。
歯を分割して抜く場合もあります(分割抜歯)。 |
3)残根の抜歯。
骨の中に残った、またはもともと虫歯の進行の相当進んだC4の残っている歯の根はエレベーターという細い器具で穿り出して抜きます。 |
4)抜歯窩(歯を抜いた跡の穴)の清掃。
特にC4などで歯の抜いた跡に細かい破片が残っている事があります。
それらを掻き出して、中をきれいにします。 |
5)抜歯窩の治癒
抜歯窩に骨や歯肉から出血した血液が溜まり、固まり傷口を封鎖します。
数日で肉組織が入って置き換わり、さらに骨組織が奥からできてきます。 |
6)骨組織の再生。
数ヶ月経つと、抜歯窩は完全に骨に置き換わります。 |
上記の治療の保険点数と料金計算
抜歯の点数は前歯 (150)、奥歯 (260)、乳歯 (130)、難度の高い歯 (460)、下の骨に埋まっている親知らず (1050+100) などで点数が異なります。
回数 | 処置 | 解説 | 点数(点) | 金額(円) |
1日目 | 初診 | 症状を確認します。 | 218 | |
| X線写真撮影 | 歯の状態を確認します。 | 48 | |
| う蝕処置 | まずは残せるかどうか試みます。 | 16 | |
| | 計 | 282 | 850 |
2日目 | 再診 | 症状を確認します。 | 42 | |
| 抜歯 | 麻酔した上で、歯を抜きます。 | 260 ( 150 / 470 / 1050+100 ) | |
| 処方 | 薬を処方します。 | 61 | |
| 抗生物質 | 抜いた部分の腫れを抑えます。 | 25x3 | |
| 鎮痛剤 | 痛み止めです。 | 3x3 | |
| | 計 | 447 | 1,340 |
3日目 | 再診 | 症状を確認します。 | 42 | |
| | 計 | 42 | 130 |
| | 合計 | 771 | 2,310 |
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