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32) 乳歯の治療 |
いずれ抜けてしまう乳歯の治療は必要ですか?こんな疑問を持たれることがあるかもしれません。
答えは「必要です。」
その理由、ここでは、乳歯を大切にする意味、適切な生え変わり時期の重要性、永久歯に及ぼす影響などをお伝えします。
1.乳歯の大きな役割
・ものを噛むこと。乳歯が痛かったり、大きな穴が空いていれば食事は非常にしにくいです。
・正しい発音を助けること。歯がないと、正確な発音を覚える大きな障害になります。
・顎の発育を助けること。乳歯でしっかり咬むことにより、上下の顎の成長を促します。
・永久歯のガイド役をします。乳歯が虫歯になると、続く永久歯に悪影響を与えたり、生えるスペースを失ったりします。
2 乳歯が虫歯になったり、早く抜けた場合
・食べ物がよく噛めないため、消化不良や栄養不足を起こします。
・固い食べ物を避けるなどの偏食により、栄養バランスが崩れ子供の健康な成長を妨げます。
・虫歯のない側でばかり噛むようになり、顎の偏った成長を促し、顔の形に歪みをもたらす。
・乳歯の歯並びが乱れ、永久歯が正しい位置に生えてこない、もしくは生える場所がなくなります。
・サ行などの正しい発音ができなくなります。
・痛みにより勉強など集中力を欠きます。
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3 乳歯の治療
乳歯はエナメル質が柔らかく、永久歯より虫歯になりやすいです。
さらに、歯の中に占める神経の割合が大きく周囲の硬い部分が薄いため、虫歯になるとすぐに神経に達してしまいます。
また乳歯の炎症は、その下で成長している永久歯へダメージを与えかねません。
4.子供の歯の治療
子供が歯科医を怖がる理由は次のようなものがあります。
・以前に病院で痛い思いをした。
・以前の歯科医の処置が適当でなかった(怒る、麻酔を使わない、または麻酔が効いてないうちに治療した等)。
・家族が歯の治療に対して否定的な考えを持っている。
・家族や友達から「歯医者は怖い」などという話を聞いている。
治療の妨げとなる行動(口を開こうとしない、治療台でバタバタするなど)を防ぐにはいくつかの方法があります。
Tell-Show-Do (鏡で口の中を見せながら、積極的に話しかけ、子供に自分も治療に参加している気にさせる)、
Positive Enforcement (言うことを聞いたら褒める)、
Control with Voice (言葉で言って聞かせる)、などがあります。
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